管理費

一般的に賃貸物件や集合住宅物件、別荘地や団地などの物件の多くは、所有者である大家や物件の入居者を募集する仲介業者、物件の維持管理を引き受ける管理会社や住民などの集まりである管理組合、などによって運営されています。

この管理という業務には、日々欠かせない廊下やゴミ捨て場等の清掃や修理箇所点検や応急処置、電球交換や不審者や入館者などの確認、トラブル時駆けつけの一部、住民同士のトラブルの仲裁、物件管理に関する周知通達事項の連絡、掲示など、実に多種多様な業務が発生します。

別荘地や団地のうち、敷地内共有部と呼ばれる公共上下水道等からの引込から、住宅前部分などを含んだ施設や私道私橋でも、こういった部分の管理業務を、利用料や権利料とは別に支払わなければならない場合もあります。この費用を、管理費と呼んでいます。

賃貸物件では、大部分で月額徴収方式の事が多いものの、中には年額一括払いや、預入金保証金として、一定額をプールしておくタイプのものもあり、物件によりけりです。

不動産管理業務を行う人は、管理人さんなどと呼ばれており、賃貸物件や比較的新しい集合住宅物件では、定期的な巡回や管理人の常駐や管理人居住部として定住している物件もあります。

この管理業務が全くない物件では、廊下や集合玄関まわりの清掃や点検、ゴミ置き場から地域のゴミ捨て場への運搬や定期的な清掃、虫の防除作業、郵便受け周りの清掃などが、居住者に対して当番制で割り当たるといった物件もあります。中には、建物周辺の草刈りやゴミ拾い、積雪地では雪かきなど含め、朝の忙しい時間に欠かさず参加することが定められている物件などもあります。

これを考えると、管理費があり、一定程度の管理業務は行ってもらえる体制は、非常に心強いものがあります。

また、ペットを飼っていたり、駐車場や庭利用があるといったお宅では、通常よりも汚れや共有部の利用面積や利用機会が高まることから、別に管理費が上乗せされる物件もあります。

物件によって、管理業務でカバーされる範囲はことなりますが、日々の生活が衛生的で安全、スムーズに送れるように、管理会社にお願いするための費用が管理費なのです。