インナーバルコニー
通常のバルコニーより奥まったところに設置される、屋根付きバルコニーです
インナーバルコニーとは、バルコニー部分に大き目の屋根がついている構造の事です。
通常のバルコニーといえば、建物の外周、窓の外に張り出す形で設置されているものを指します。奥行き、すなわちベランダの通路としての幅は、大きくても90センチ内外が一般的です。
これに対しインナーバルコニーの場合は、建物床配置から見て凹部分の奥まった位置に設置されます。別途屋根を設置したり、建物そのものの屋根を生かしたり、上フロアの床下などを屋根として活用するタイプの、半屋外的なスペースです。
建物外壁から見て奥まっており、そのエリアにかかる屋根自体の面積がひさし部+奥まった分と大きくとられているため、雨の日でも洗濯物や設置物が濡れる事を心配する必要がない物件が数多くあります。また奥まっているために、一般のバルコニーに比較して音が外に漏れにくいといったメリットなどがよく知られています。
外に張り出したデザインではないため、上階やマンション隣家からの視線を遮る事もできるなど、音と見た目のプライバシー含めて、快適に生活をする事が出来ます。
在宅勤務が増え、気分を変えて生活したいといった方々を中心にした、新築ファミリー物件の戸建てやマンション中心に、最近爆発的に数を増やしつつあります。
デメリットとしては、多くのインナーバルコニーは専有面積、床面積の中に算定されることが多いために物件の面積自体が大きくなります。そのためオーナーにとっては、税金などでわずかに不利と言えます。
また建物デザイン次第では、室内の窓自体をかなり奥に下げなければなりません。インナーバルコニーの屋根や奥行きと、設置物による影のために、窓から光が届きにくく、室内全体が暗いイメージになりがちといった心配もあります。
現在はまだ、インナーバルコニーにはユニット商品などが少なく、それぞれオーダーメイドで組み込むことが多いため、部材設計ともにコスト高。ですが、生活自体にとても役立つ設備でもあり、インナーバルコニー付物件を見つけたら、まずは足を運んでみることをお勧めします!