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両国橋(橋)

阿波踊りの銅像が印象的な歴史ある橋

両国橋は、徳島市内を流れる新町川に架かる橋です。両国橋の歴史は、徳島県美馬郡重清村(現・美馬市)生まれの実業家・藤本幸平氏が、私費で架けた橋から始まります。藤本氏は、新町川の両岸には街の賑わいがあるにもかかわらず、渡船場や橋がなかったことに着目し、1872年に渡し舟を開業しました。しかし、川の両岸は道もない葦原だったため、渡し舟の利用客は少なかったことから、今度は1877年に、これまた自己資本で道路を完成させます。これを機に、徐々に渡し舟の利用客が大幅に増えたため、やがて渡し舟を利用できない人が出てくるようになりました。

そこで、藤本氏は県に橋を架ける陳情を続けた結果、自費による私橋としてという条件付きで、橋を架けることが認められたのです。そして1882年、通行料を取る有料の橋として架橋されました。最初は、2つの小さな区間を結ぶ橋ということから、「両合区橋」と呼ばれていました。後に、橋は徳島市に寄付され、市営の橋として管理されるようになります。1927年にトラス型式鉄筋コンクリート橋に架け替えられた際、名前が「両国橋」に改称されました。その後も拡幅や改修工事を重ね、今では橋の欄干の端に、阿波踊りをモチーフにした躍動感のある銅像が設置されています。

また、両国橋にほど近い、新町川沿い遊歩道の一角にある両国橋西公園野外ステージ(編み笠LEDステージ)は「光の八十八ヶ所めぐり」のひとつに選定されています。17時から22時まで、約4000個のLEDの照明が、舞台をカラフルな色で美しく彩ります。商工会議所によるイベントやライブなどにも活用されていて、夏になると阿波踊りの練習風景を見ることができます。

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